『Nefes』(呼気)
ピナ・バウシュとヴッパタール舞踊団の2005年来日公演作品。
2003年、イスタンブールで初演。
1幕目には社会的な通年、制度の表現が入っていた。メラニーのソロが終わったあたりから、舞台の中央に水が溜まり始め、ナザレットの「おばぁあーちゃんと似ている~~」や「わたしたちと良く似てる」「わたーしは、あなーたには太りすぎてるっ」に繋がり、まだシミのような水の在り方と韓国女性の股から10人のダンサーがくぐってでてくるシーンとエロティックな相乗効果を生む。
女性ダンサーが跪きながら椅子に座った男性ダンサーにあまたを撫でられるというある種屈辱的なシーンや、髪で顔を隠した女性ダンサー達に男性ダンサーが近寄るシーンなど。ナザレットの食器を洗いながら機械的に手を拭き男性ダンサーと抱き合う行為の反復など。女性ダンサーは髪を振り乱しながら渾身のダンスを次々と踊ってゆくけど、優雅でもあり狂気でもあるような感じも。
水が中央に溜まったところから舞台はそこを中心とするコスモスが誕生する。やはりライナー・ベアのダンスはゾクゾクする。
インド人女性ダンサーが踊った、インド舞踊のような形式もこの舞台では男性ダンサーと踊ることにより2人の力学が1人ではできない表現を引き出す。
2幕目は、孤独、或は愛されたい、または愛するダンス?そしてイスタンブールの喧噪の断片が。水の映像とバザールの空気感。溢れる自動車の交通で逃げ惑う。パーティーのシーン。
もう、フィナーレでは胸が熱くなる。音楽は、トム・ウェイツの「All the world is green」。男女では違う踊りだけど、この曲を口ずさみながら、後ろのダンサーと目線で会話しながら。とても素晴らしい。これは、たぶんずっと記憶に残るシーンだと思う。
- 2005/06/23更新
- 2005/06/15登録
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