トレジャーチェア 自動車シートをOAチェアに!
■トレジャーチェアは、自動車シートをOAチェアにリサイクルする画期的商品。車の座席は、長時間運転でも身体にフィットし疲れを軽減する点では、普通の椅子以上に機能性が追求されている。設計には人間工学の粋を凝らし、一般家具には使わぬような高級機能素材も、ふんだんに使われている。そんなシートを家庭やオフィスで再利用できれば、座り心地が悪いわけがない。画像はスズキ・カプチーノの運転席だが、ホールドの良さそうな形状と黒本革とビニールレザーの素材感が精悍だ(31,500円)。
■新聞によると、2005年1月に自動車リサイクル法が施行されたが、自動車シートはあらゆる素材の集合体であるため、廃車を分解・再資源化するには意外に手間も費用もかかるそうだ。そこで、中古自動車部品・リサイクル業の会宝産業(1969年金沢市創業)は、シートを粉砕・分解する代わりに、逆転の発想でシートをクリーニングして再利用することを提案した。そもそも自動車は再生資源の宝庫で、廃棄せざるをえないのは5%に過ぎないようだ。実際、スイス・チューリッヒのFREITAGは、トラックの幌等で作ったオーダー鞄で今や有名だ。
■自動車シートのリクライニング機能やヘッドレスト調整機能はそのまま活かし、ガス式昇降調整機能のついたOA椅子のキャスター脚の上に据えつけている。座面の上下調節機能やランバーサポート機能がついているものもあり、まさに高級ハイバック・チェアだ。別途料金で肘の取り付けや布の張替えもできる。OAチェアタイプと別に、高齢者向きの座椅子タイプも用意されている。とくに、持ち込んだ車のシートを椅子に加工してもらうオーダーは、廃車後も愛車の名残を手元に置いておきたいカーマニアには、何ものにも代えがたいサービスだろう。
■一点ものなので品揃えは変動するようだが、インテグラ、インプレッサ、スカイライン、セリカ等のスポーツタイプなら1.5-2万円。ディアマンテ、グロリアのデラックスタイプでも2.5万円。風格も機能も遥かに劣る新品のOAチェアと比べて、意外に安い。「お、いいな!」と思っても、5万円超のコレクター値段なら一呼吸おいて逡巡するだろう。が、新品椅子より安い2万円前後だと、微妙な価格設定だ。本気になれば、自分の情熱と小遣いだけで、本当に手が届いてしまう(笑)。
■座り心地は1脚ずつ違うはずなので、最終的には試してみないと分からない。気になる保留点は3点ある。第1に、安全のため後方45度でストッパーが働くようだが、華奢な回転椅子脚でどの程度リクライニング時の安定感があるのか。逆に、完全に倒すことはできないので、車で寝そべる感覚とは違うと不満に思う人もいるかもしれない。第2に、自動車シートは一定の姿勢・角度で身体をホールドするが、OAチェアは適度に姿勢・角度変化を繰り返した方が疲れないような気がする。第3に、自動車シートにはハンドル操作のため肘などがないが、OAチェアなら肘がある方が望ましい。追加注文できるようだが、加工料とデザイン的バランスに関心がある。
■しかし、少々の難があったとしても、車好きにはたまらないと思う。愛好家の集まる飲食店やショップに置いても、楽しい話題作りになるだろう。また、これだけ立派なシートが毎年粉砕破棄されていたことを考えると、リサイクル椅子は環境にも優しく合理的な発想だ。
トレジャーチェア(ウィズ会宝)
http://www.with-works.jp/
リユース・モータリゼーション(会宝産業)
http://www.kai-ho.com/jap/rec2.html
知っておきたい自動車リサイクル法(環境庁)
http://www.env.go.jp/recycle/car/...
FREITAG
http://www.freitag.ch/...
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