徳川思想小史
源了円・中公新書
徳川三百年の歴史を、「延期された近代」「潜在的近代性を持つ時代」として考察した本。これを読むと、現代とそう変わらない考えを持った思想家もいたことが見えてくるぞ。
幾人かのポイントとなる思想家、勝手に気になる思想家をピックアップしてみる。
■荻生徂徠(1666-1728)~リベラリスト
公私の分離。政治と道徳の世界の連続性を断ち切る。公の世界に心情倫理を適用すべきでなく、政治的に責任ある人々の政治的行為の責任を問う。『論語』の注釈書『論語徴』を執筆。
■安藤昌益(詳細不詳)~アナーキスト、リバタリアン
農業を基本とする無政府主義、平等主義的な「万人直耕」の生産社会を構想。
■三浦梅園(1723-89)~サイエンティスト
懐疑的精神、「方法」に対する自覚、自然を師とする態度。
■本居宣長(1730-1801)~クリティック(文芸評論家)
文芸論における「物のあはれ」論。「物のあはれ」を知るとは、物事の認識するにあたり、知性や理性の層に留まらせず、感性の層にまで及ぶ感動をもたらすような認識の仕方をすること。さらに、情によって感じたことを知性化、理性化する面をも含む。
■平田篤胤(1776-1843)~テオロジスト(神学者)
キリスト教神学の影響を受けて、神道の神学体系を構築。「胤」の字が神秘的でなんかいい感じ(子供かオレは)。
- メイン
- コメント(2)
- つながり(4)
- トラックバック(0)
コメント (2)
2005/07/19
Poughkeepsie お名前だけしか存じ上げない先人ばかりですが、その教えは殆ど活かされてないのでしょうか?<現代 (哀
2005/08/04
半無人 うーん。日本人は思想で動いていないということなんでしょうか。その良し悪しはわかりませんが。
つながりキーワード (4)
日本人なら知っておきたい神道
- (lightcyan)
西欧近代と宗教思想の関係について読んだことを少し書いたので(『現代文明論 上 「西欧近代」再考』のKW参照)今度は日本の神道について。いくつか見て1番読みやすそうだった...
自由学問都市大坂―懐徳堂と日本的理性の誕生
- (半無人)
宮川康子、講談社選書メチエ 江戸(荻生徂徠)や京都(石田梅岩)の学問に反発しながら、独自の学問を構想した江戸時代は大坂の儒者達の話にて御座候。それは、儒学を背景としな...
三浦梅園自然哲学論集
- (半無人)
尾形純男、島田虔次 編注訳/岩波文庫。 三浦梅園(1723-1789)は、江戸時代の哲学者。本業は医者。 三浦梅園の主著は『玄語』。これには玄語図と呼ばれる、円を組...
黒い言葉の空間―三浦梅園の自然哲学
- (半無人)
山田慶児・中央公論社 三浦梅園は、気の哲学(陰陽哲学)のもと、概念(言葉)、生物の分類、天文学、経済学、倫理学を統合した条理学(『玄語』)を構築した論理的で壮大なヴィ...






自由学問都市大坂―懐...
養生訓―全現代語訳
三浦梅園自然哲学論集
現代人の論語



