ながれとよどみ
流れとよどみ―哲学断章
大森荘蔵、産業図書
「私の目指したのは、世界と意識、世界と私、という基本的構図をとりこわすことである。」
若い頃に読んでびっくりした。砂漠の真ん中で一人で黙々と思考する機械、それが大森荘蔵だ。これが哲学だ。
今となっては、デカルトを解毒するようなテーマ設定は、時代に合わないかもしれない。しかし、もっと大きな視野から言えば、彼の作業は、西洋哲学やキリスト教の物語の力を借りずに「科学を上手に受け止める」「科学の背後を埋める」ようにも見える。現代の三浦梅園である。
ちなみに、三浦梅園が陰陽哲学によって科学(天文学)を上手に受け止めたのに対し、大森荘蔵は「立ち現われ一元論」(あるいは「科学描写と日常描写の重ね描き」)によって科学(脳生理学)を上手に受け止めたのである。
#永井均、中島義道の師匠筋。
#唯脳論の養老孟司に、「無脳論」で対抗していた。
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- 2006/01/10更新
- 2005/10/23登録
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