Artist's Gardens - botanical recollections
庭園植物記展 / 東京都庭園美術館
~11/6まで開催中、植物をテーマに様々な方法で表現された作品を集めた展覧会です。天気が良かったので行ってきました。日本では古来から自然との関係性のもとに様々な思想や表現が生まれてきました。今回の展覧会はあえて日本人作家による表現を通し、幕末以降から現代までを眺めることで、日本の近代化の過程をうかがうことができます。また、科学的視点でとらえた植物画の存在も、「日本人の目線」を伺う上で重要な資料となり、展覧会のコンセプトを支えています。
私は「いけばな」という文化には全く疎いのですが、本日見た展示では大変興味深いものがありました。草月流の創始者である勅使河原蒼風氏の寄稿文です。記憶で書いているので間違っているかもしれませんが、『日本花道美術全集』/重森三玲編、という全集の中で、勅使河原氏は「自然は自ら意思をもって、その美しさを私達に与えている。それは自然からの「愛」だ」というようなことを語っています。なんとまあ荒唐無稽な発想でしょう…植物を完全に擬人化している上人間と全く対等な訳です。西洋では考え難い思想です。それが、次のものでは違う人が「自然を芸術として提示するためには敬意を払わなくては…」という段階になり、その先の号では「自然がそのままで芸術という考えは浅はかである…」というように変化していきます。段々人間主体になっていきます。その段階が興味深い。
会場の庭園美術館はアールデコ様式の建築でも有名ですが、アールデコはジャポニズム等の影響を受けた植物紋様が多様なアール・ヌーヴォーの系譜も含みます。たどっていく先にはアーツ・アンド・クラフツ運動やユーゲントシュテイル等ありますが、いずれも東洋の自然観に影響を受けたもの。そう考えると、この展覧会は、東西の自然観を双方の視点の結果昇華されたものの現われを見比べるという点でも興味深いと思いました。また、あらためて日常の中の自然の存在を見つめなおしてみようと思うよい切っ掛けになりました。自然から愛を貰っているんだと思うと、木にも話しかけたくなったりします。
東京都庭園美術館
http://www.teien-art-museum.ne.jp/
- 2005/10/24更新
- 2005/10/24登録
- 2422クリック
「庭園植物記展 / 東京都庭園美術館」を検索
このキーワードを共有する
-
メイン
つながりキーワード (6)
谷本ヨーコ
- (ルームフレーバー)
1973年大分県生まれ。都会の人物像とファッションをテーマに、雑誌・広告媒体で活躍。祖父の代から営む写真館という環境で生まれ育つ。父の創作する感性の影響を受け、大好きな絵...
プライベート・ガーデンを有料で一般に公開しそれで得た収益をチャリティ基金にするという 活動をしている団体。
絶滅危惧植物展
- (カオナシ)
全国の植物園で巡回して開催されている、 絶滅危惧植物(地球上の半分以上の植物種が、 2100年までに姿を消してしまうとも 予想されている)に 関するイベント。
植物画世界の至宝展
- (カオナシ)
英国王立園芸協会創立 200周年記念として 英国王立園芸協会リンドレ-図書館に 所蔵されている植物画と古書から 選出された129点が 一般公開されるという ボタニカル・ア...
庭園植物記展
- (マナティ)
東京都庭園美術館は 朝香宮邸として1933年に建てられた建物を、 そのまま美術館として公開したもの。 まさに、建物自体が美術品。 アールデコ様式に圧倒。 照明や壁のレリ...
庭園植物記 展
- (umiumi)
マナティさんのKWで、ますます行きたくなってしまい本日予定を変更して行ってきました。 素敵。 うっそうとした木々を抜けるとあらわれる建物の佇まい。アールデコ様式はその外観にとどまらず、みっ...







庭園植物記展
植物画世界の至宝展
The National Ga...


