コトワザノチカラ
ことわざの力―この共生への知恵づくり
村瀬学・洋泉社
ありふれた日常品を比喩に用いて、微小な物語が構築されている「ことわざ」。筆者は、その発生と状況に着目し、具体的な風景、イメージを掘り起こす。
よく使用される「石」、「鬼」、「口」(などの身体の一部)、に関連する「ことわざ」を集めてイメージを抽出する。たとえば、「石」は、「堅いシステム(共同体)」、「鬼」は、「所から所を渡る人が、その渡りをじゃまされるときに見てしまうもの」という風に。
そもそも「ことわざ」は、中世に広がったと考えられている。そこでは、異言語(方言)を話す人々が、たくさんの国に分かれて、争い、共存していた。このとき人々の間で、異文化を橋渡しするために考案された発想法が「ことわざ」ではないか、という読みである。また、体験や智恵を一般化し、伝えるための最小限の「記憶術」でもあったとも。
「ことわざ」恐るべし。
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