知の構築とその呪縛
大森荘蔵、ちくま学芸文庫
ものものしいタイトルだが、中身は「論理的科学史」。
筆者は、常識を世界の「略画」とみるならば、科学は世界の「密画」に当たると言う。しかし、この「略画」から「密画」への歴史的展開にあたって、ある誤解が生じた。
誤解の起源は、ガリレイ、デカルトにある。そこで、「デカルトの懐疑」への懐疑(幻滅論法)、知覚因果説への反論を経由して、最後はお得意のスペシウム光線「重ね描き」で決め、というわけだ。
はじめの方に、東西の古代、中世にわたる略画的世界観への注釈、解説がある。とくに、(末尾解説でも指摘されるが)丸山真男の徂徠解釈に反論する箇所は息を飲む。
このキーワードを共有する
このキーワードはコレクションに選ばれています(1)
-
メイン
コメント (0)
まだコメントされていません。
つながりキーワード (4)
時間と存在
- (半無人)
大森荘蔵、青土社、1994年刊 常識や俗説を批判的に検討するのが、科学や哲学だと言われる。だがそれとは逆に、大森荘蔵がやっているのは、科学や哲学を批判的に検討すること...
世界が変わる現代物理学
- (半無人)
竹内薫・ちくま新書。 現代物理学と科学思想(科学哲学)を同時に解説する一般人向け入門書。 ニュートン以降の理論物理学(相対性理論、量子論)の世界にあっては、物質の概...
現代人の論語
- (半無人)
呉智英・文藝春秋 『諸子百家』というタイトルで、老子から始める浅野裕一には驚いたが、こっちもいきなり孔子が叛乱軍に参加する箇所からスタートする。『論語』は単に安全で無...
流れとよどみ―哲学断章
- (半無人)
大森荘蔵、産業図書 「私の目指したのは、世界と意識、世界と私、という基本的構図をとりこわすことである。」 若い頃に読んでびっくりした。砂漠の真ん中で一人で黙々と思考...









時間と存在
世界が変わる現代物理...
科学とオカルト
やぶにらみ科学論



