5愛のルール (集英社文庫―コミック版)
こんなもん知ってる人もほとんどいなかろう・・・
漫画です。しかも昭和も<昭和の熟年期>って時期の。
最近は漫画文庫を、オヤジ共が購入してるらしいが、
私もご多分に漏れず、のすたるじぃ~に浸ってます。
舞台は広告業界で、それに絡むトップ争いと男女、肉親
の愛憎劇でドロドロ・・・で未完作品です。
一条本人もだまされて、打ち切りで描かせて貰えなかった
という逸話があります。
そりゃあそうだと思います。だってね・・・
まだ当時はコピーライターなんちゅう言葉、ほんまに
あったのか?みたいな時期に<りぼん>なんぞという、
小学生向けの少女漫画にようもまあ・・・
お話は、デザイン学校を苦学して卒業したものの、
チラシ製作会社で使い走りの身の麻保が主人公。
姉と汚いアパートで二人暮らしで、姉は歌手を夢見て
すっかり麻保のヒモ状態。その姉がひょんな事から、
酒場で広告業界の生え抜き鷹見と知り合い、縁を得て
姉妹の人生が変わっていきます。
麻保はヘッドハンティングでみごとなADになり、姉は
芸能界でトップに登っていくことに。
姉妹で愛したニヒルガイ鷹見は義理の母をひそかに熱愛。
この男は、義母と復讐劇しか眼中にないヤツ。
トップ争いのために、やりすぎた姉は鷹見に用済み宣告
され自殺。ショックと真実を知ったことから、麻保は
鬼の女として業界トップを狙っていくのであった。
・・・で、これからもっと愛憎劇が繰り広げられる所で
第一部完。としてそれきりお蔵入りした作品。
切られたんですね。大御所一条といえども、これは子供
向けではなさすぎました・・・はい。
で、文庫本には完結編までのストーリーを作者が語って
くれてます。
*すっかり調子づいた鷹見は無事親の仇を打つが、
義理の母に振られ、麻保といい仲になるが麻保は悩む。
着々と力を付けた麻保は独立をたくらむ。麻保の姉に
ケロイド顔にされて落ちぶれた鷹見の元恋人は、
病院の屋上で鷹見と無理心中を実行。現場に居合わせた
麻保は助けを求める鷹見をシカト。落ちていく二人。
麻保、持っていた花束を投げる。大騒ぎの中、病院を出る。
全てが終わった*****
一条ゆかりは、私が小学校低学年の頃からの大家。
あの頃の那智グロみたいな目がはみ出たキャラで、
べそべそ泣くばっかりの話よりも、アダで艶で毒が
満載で大人の匂いムンムンで、大好きでした。
ただ、何でこれだけが切られたのか疑問。
一条さんの作品といえば、近親相姦とか、不倫まがいとか、
ドロドロの死ぬしか道は無し物が多かったと思う。
題材の面白さと、確かな画力と描き込みの多さ、すごい。
本人も相当派手な遊び人だったのではないのかなあと私は推測している。
カーレースだとか、広告業界とかのネタ、あらゆる部分で
金があってトップクラスの遊び人でないと知り得ない
みたいなものが、ネタとか背景画の細部にまで見えた。
一条さんの稼ぎも、トップクラスだったろうしね。
そういえば、昼の番組で一条ゆかり原作の
「デザイナー」がドラマ化されてたそうな。
この頃少女漫画の原作はずいぶんと多くなってるけど、
少年物がスポ根から、勢いと格闘技だけに走りすぎて
ストーリーテラーとしての部分を置き去りにしがちに
している間に、少女漫画は着々と映画脚本並のストーリーを
展開していったのである。ま、もともと込み入った話は
男って苦手だもんね。
手塚治虫が、映画を夢見て凝ったストーリー展開を漫画に
編み上げていったのを引き継いだのは少女漫画の方かもしれない。
- 商品名: 5愛のルール (集英社文庫―コミック版)
- 価格: ¥600
- 著者: 一条 ゆかり
- 出版社: 集英社
- 発売日: 2003-08
-
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- 2006/02/10更新
- 2006/02/10登録
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