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時間と存在

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大森荘蔵、青土社、1994年刊

 常識や俗説を批判的に検討するのが、科学や哲学だと言われる。だがそれとは逆に、大森荘蔵がやっているのは、科学や哲学を批判的に検討することで、日常世界に帰還する作業だ。

『線形時間の制作と点時刻』『幾何学と運動』『ゼノンの逆理と現代科学』は、x=x(t)のような直線時間tを座標とする自然科学の根本的表現法についての検討。そうした表現法では、ゼノンが警告したように自然科学は矛盾で溢れることになるはず。しかしそんな様子はない、それはなぜか?

『存在の意味』『疑わしき存在』『色即是空の実在論』では、「日常的な存在=知覚されるもの」こそリアルであり、科学的概念は「語り存在」として扱われる(「歴史」もまたそうだろう)。「こうして科学は日常生活の経験を語る独特な語り方を開発してそれを実用化し、絶えざる改良や訂正を加えながら今日多大の信頼を得た科学言語を制作したのである。」

『無脳論の可能性』『脳と意識の無関係』は、「脳」という用語を使用しなくても、自分が実在していることを根拠付けることができる、という風に読んだ。解剖学、脳科学が発達する以前の人々もそうやっていたのだから。

時間と存在

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半無人
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  • 2006/02/20更新
  • 2006/02/11登録
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