糸
中島みゆき作詞作曲の歌です.
中島みゆきさん御本人が歌っているオリジナルのものも聴いたことはあるのですが,最近よく聴くのは,Bank Bandによるカバーバージョンの方です.現在でもCM曲としてよく耳にします.
歌詞について,あれこれ言うのは無粋な気がしてあまり好きではないので,できれば,直接歌詞を読むか,あるいは聴いていただくのが一番かなと思うのですが,ここで歌詞を直接転載したりしてしまうのはまずいと思うので,この場では歌詞の中の言葉を借りつつ,私の拙い文章を書きます.
この歌は,「糸」,「めぐり逢うこと」,「仕合わせ」という印象的な言葉を用いて,「私」と「あなた」という糸がめぐり逢うことについて,淡々と,しかしどこか力強さを感じさせる曲とともに表現されています.
私がこの歌の歌詞で好きなのは,「私」と「あなた」という,糸と糸とのめぐり逢いが生み出す強さを描いているというところです.人と人が出会うことは,それ自体すごく意味のあることだと思います.その「めぐり逢い」が生み出すものの大きさや強さ,大切さが,この歌から伝わってくる気がします.
もうひとつ好きなのは,「仕合わせ」という言葉です.歌詞の中では,「私」と「あなた」という糸がめぐり逢えたことの「仕合わせ」について描かれていますが,この「仕合わせ」という言葉は,英語で言うところの「happy」 とは少しニュアンスが違うように思います.単純な「喜び」だけではなく,「めぐり逢わせ」という「縁」のような,日本的なニュアンスが含まれているような気がするのです.曲調や綺麗な日本語の言葉遣いからも,そうした単純な「幸せ」以外の意味が感じ取れるような気がします.
「私」が紡いできた糸が,「あなた」が紡いできた糸とめぐり逢い,よりいっそう輝き,糸と糸が重なりあうことで,何かを守れるほどに強い布になる.この歌から私が感じたのは,「私とあなたという二人がめぐり逢うこと」という,偶然だけでは説明できない(あるいはしたくない)ものは,きっと何ものにも代え難い「しあわせ」なのだろうな,ということです.
こうしためぐり逢いが引き合わせる二人は,きっと「理想の二人」なんだろうなと思います.
※画像は,Bank Bandのアルバム「沿志奏逢」です.「糸」のカバーバージョンが収録されています.
- 2006/02/12登録
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