『葬送 第一部・第二部』
永遠の故郷喪失者ショパンが目前に迫る死を振払い、鍵盤の上に奇蹟を呼ぶ。“絵画の虐殺者”ドラクロワが恐るべき魂の闇と対峙し、至高の色彩に挑む。小説家サンドがショパンへの愛を超え、革命の夢を追う。激動する十九世紀パリを舞台に、芸術家達の群像を遍く描き尽くす空前絶後の超大作。(帯文より)
かなり、お気に入りの一冊です。学校の図書館で借りましたが、購入を考え中!
平野啓一郎 (30歳、小説家)
1975年6月22日、愛知県蒲郡市生まれ。
一歳の時、父が急逝したため、母の郷里である福岡県北九州市に一家で転居する。以後、1994年に京都大学法学部に入学するまで、同地にて育つ。早くからトーマス・マンやボードレール等の海外文学に親しみ、十七歳の時に最初の小説を書く(未発表)。以後、断続的に習作を重ね、1998年、文芸誌『新潮』に初めて投稿した小説『日蝕』が、同誌8月号に巻頭一挙掲載され、話題を呼ぶ。ヨーロッパ中世の異端審問の世界を、該博な知識と華麗な漢文的文体とを駆使して鮮やかに描き出したその早熟な才能は、「三島由紀夫の再来」として注目を集める。翌年一月、同作により、史上最年少タイ(当時)の23歳で第120回芥川賞を受賞。大学在学中での受賞は、石原慎太郎氏、大江健三郎氏、村上龍氏に続く四人目。同年、京都大学法学部を卒業。以後、明治三十年の奈良県十津川村を舞台に、耽美的な幻想に彩られた恋愛譚『一月物語(いちげつものがたり)』(1999年)、二月革命前後の十九世紀パリを舞台に、音楽家のショパン、画家のドラクロワといった実在の二人の芸術家を主人公に据え、綿密な歴史考証に基づく豊かな文学的想像力によって、近代ヨーロッパの精神史を2500枚にわたって描き出した大河小説『葬送』(2002年)、現代の京都を舞台に、若い男女の「性」の問題を、繊細な心理主義的方法で追究した表題作を含む、4作からなる実験的な短篇集『高瀬川』(2003年)、前作の方法を更に押し進め、戦争、家族、死、近代化、テクノロジーといった現代社会の多様なテーマを9つの短篇によって描き出した『滴り落ちる時計たちの波紋』(2004年)、と旺盛な創作活動を続け、常に注目を集めている。死、記憶、言葉、エロティシズムといった一貫した主題群を、作品ごとに、まったく異なる手法で表現することでも知られる。その作品は、現在、フランス、韓国、台湾、ロシア、スウェーデン等、翻訳を通じて、広く海外にも紹介されている(一部、翻訳作業中)。
2004年には、文化庁の「文化交流使」として一年間、パリに滞在。ヨーロッパ各地で精力的な講演活動を行う。現在は、東京都在住。
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