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Pioneer of Media Art YAMAGUCHI KATSUHIRO

山口勝弘展 / 神奈川県立近代美術館 鎌倉

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3/26まで神奈川県立近代美術館 鎌倉にて開催中、メディアアートの先駆者、山口勝弘の60年におよぶ多彩な芸術活動を回顧する展覧会です。


初期の代表作、「ヴィトリーヌ」は瀧口修造が「眼のオルゴール」と称した、角度によって見え方が変化する美しく楽しい作品群です。デュシャンを思わせる視覚遊びがあり軽快さを感じました。実験工房での共同作品は、各分野の第一人者とのコラボレーションが昇華された、美しくもハッとさせられる強度のある作品だと思いました。とにかく活動は美術、デザイン、視覚分野という多領域にわたり、氏の先駆性と幅広さには感服させられます。


しかし一点、とても気になる作品がありました。観光バスが名所旧跡に立ち寄った際に行われた「ハプニング」の映像記録。観光客の前でテレビを壊して海に捨てたり、長い紐で観光客たちをぐるぐる巻きにしたりするのですが、どこか素朴で和やかな雰囲気なのです。当時('55年)、テレビなんて高級品だったと思うのですが、平気で海に投げて笑ったりしている背景に、とても「メディア批判」なんてある筈がありません。現代だったら環境破壊の点でも何か気になります… 言葉が悪いかもしれませんが、上流階級の人々のお遊びに見えるのです。(実際違うとしても) 当時、この作品がどのような評価を受けたのかはよくわかりませんが…少なくとも、現代の評価とは全く異なりますし、作品の持つ意味も異なると思います。


技術革新と先駆性はその時代時代では確かに評価を得るべきものではありますが、一瞬後にどうしても乗り越えられてしまう「過去」になってしまいます。その時に極端に評価が下がります。しかし、このように歴史という時間軸に沿わせると、ひとつの価値になる訳です。 美術史とは、そんなことの繰り返しです。発見と再評価。


歴史、そしてそれに沿う価値とは何て不確かなんだろう。そんなことを思いました。


現代美術Contemporary Art =現時的故に、今ここを見極めるのは常に困難です。(追いかけっこ?)ですが、それが現代美術の醍醐味とも言えるのでは、と思うのです。


神奈川県立近代美術館 鎌倉 2/4-3/26
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/...

山口勝弘展 / 神奈川県立近代美術館 鎌倉

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プーク
  • 2006/03/20更新
  • 2006/03/20登録
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コメント (4)

2006/03/22

空腹ライフセーバー こんにちは、コメントありがとうございます。 実はまだ、鎌倉の展覧会には行けていないのです。最後の週末には行ってみるつもりなので、そのとき何か思うことあればまた書いてみようと思います。 プークさんの感想にある、フルクサスとの関連は興味あるところです。 もう3年も前になるのですが、再演ハプニングツアーに参加した記録がありますので、よろしければお暇潰しに。 http://www002.upp.so-net.ne.jp/...

2006/03/23

プーク 空腹ライフセーバーさん、こちらこそコメント有難うございます!早速、再演ハプニングツアー参加記録を拝見させて頂きましたが…とても楽しそうですね、そしてかなり興味深いです…!私の感想に書いたハプニングのビデオは、制作年が1955年だったと美術館の現場ではそのようにキャプションを読んだ記憶があったのですが、フルクサスの影響となると60年代ですよね…。図録も買っておらず記憶で書いているのでちょっと自信がなくなってきました…。すみません、なのでまったくとんちんかんな事を書いているかもしれません。展覧会を実際にご覧になってから、もし宜しければ是非感想をお寄せいただけましたら嬉しいです。

2006/03/27

空腹ライフセーバー 行って参りました。「ヴィトリーヌ」は大変素晴らしかったですね、あと初期のスライドも。反面、70年代以降の作品が、モニターでの紹介で済まされてしまっているのが残念でした。そうそう巨大なインスタレーションを展示できないという問題もあったのでしょうが、なんだかつまらない顔のスケッチで一部屋潰すくらいなら、あそこでドーンビカビカヒィヨ~ンと格好いいやつを展示すればいいのに。つくづく、ICCでのローリー・アンダーソン展の充実ぶりを思います(展示形式としての)。フルクサスは66年でした。再現のときと雰囲気が似ていて微笑ましかったです。とりいそぎ、雑感をば。

プーク 感想有難うございます。本当に、展示方法に関しては全くもって疑問が多かったです。やはり作家の意思が強くでてしまうのでしょうか…あの顔のスケッチとか(笑)。作家は新作をよりよく見せたいですものね、周囲の思惑とは別に。その辺りに、何かズレを感じてしまった展覧会でした。ローリー・アンダーソン展はブレがなくて、作家と美術館側の思惑がきっちり揃っていて気持ちのよい展覧会だったと思います。 そうですか、あのハプニングは66年作だったのですね。というか完全に「フルクサス」の活動だったのでしょうか。私の凄い勘違いでした…すみません!

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