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ONE MAN SHOW BY CHU ENOKI

榎忠展「その男、榎忠」/ KPOキリンプラザ大阪

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数々の衝撃的作品と逸話を残してきた伝説的アーティスト「榎忠(えのき・ちゅう/エノチュウ)」の展覧会が4/16までKPOキリンプラザ大阪で開催されていました。事後になりますが、皆さんの関心が今後へ繋がることを祈りつつ…まとめてみたいと思います。

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榎忠は1944年香川県生まれ。家が貧しかったため美術学校への進学を諦めた榎はバイクへのめりこみ日夜暴走を繰り返す青年でした。ある日、人身事故をきっかけに絵画制作を始めます。当初はよい師にも恵まれ二紀展へ出品していますが、団体展のシステムに疑問を感じ自ら脱退、1970年にハプニング集団「グループZERO」を結成します。


グループZEROの活動は60年代のネオダダなどの反芸術活動の流れをくむもので、匿名性の自立性があるものでした。主な活動内容は神戸の商店街を舞台に死と再生のドラマを演じた「虹の革命」、日本列島を背負って棺桶に入りそのまま投げ捨てられる「日本列島の告別式」等。 ハプニングに無意味の意味を見出していた榎は、グループ内に活動に意義の裏付けを求める声があがってくるのにしたがい、方向性の違いを感じまたもや自ら脱退、個人活動に向かいます。榎の自己批評性は常にシビアで妥協することがありません…。


その後、榎の代表作、自宅を展示会場にした個展「EVERYDAY LIFE MULTI」では代表作「半刈り」が初お目見えになります。全身の毛髪(腋毛なども全部!)の半分を完全に剃った姿は今見ても強烈ですが、榎はこのスタイルを時に左右の剃りを逆転させながら4年半続け、その間ちゃんと職場にも勤めます。ハンガリー在住の知人の縁で、「ハンガリー国へ半刈(ハンガリ)で行く」というパフォーマンスを決行。榎の伝説はここでまず確立されます。


自分の中のもうひとりの自分をテーマをした作品、「BAR ROZE CHU(バー・ローズチュウ)」ではバーのママ「ローズ」に扮し、3日間だけの夢のようなバーを神戸のギャラリーに出現させます。そこでは無料で飲み放題さわり放題(榎氏にですが…)の夢のような空間で、普段ギャラリーとは縁のない人々も巻き込み大盛況の夢夜をつくりだしました。しかし、夢のように跡形もなく消え去り、人々は「あれはなんだったのか…」と自分の内部に何かを残すことになるのです。


これらのパフォーマンス作品のほか、榎は金属を使った巨大な造形制作にも精力的に行ないます。しかし残念ながらその殆どが現存していません。モチーフは廃棄物やダイオキシン、そして廃退や再生など
工業化の中の矛盾が現れているような気がします。今回の展覧会には、無数のスクラップの機械部品で構成される「RPM-1200」が紹介されていましたが、その精密な作業が昇華された作品のもつ存在感は圧巻でした。
*榎忠氏の過去の作品が紹介されています→ http://e-mon.co.jp/konohito/enoki/...


現在62歳になる榎氏は定年まで最初に就職した工場に勤め続け、現在でも委託職員として働く傍ら制作に励んでいるそうです。「仕事」と「労働」の違いとは、とよく問答される生き方の上でのテーマがあると思います。榎氏は工場職員として働きながらアーティストとして真の意味での天職の努めを貫いているのだと思います。簡単に成し遂げられる事ではありません…凄いと思います。


アーティスト、というと破天荒な行き方をしているとか日常から逸脱しているのではないか、とかいった偏見や期待や妄想をとかく抱きがちだと思います。しかし、アーティストも当たり前に社会性を持って生活し、その隙間で表現活動を行い、その中で必死に孤独と戦っているのだと思います。それは、どんな職業だとしても同じことといえると。ただ、榎氏は自己の内面や欲求に厳しく真摯に向き合い、そこに意味を見出した。こんなアーティストがいたのかと…榎氏の存在を知ると何か勇気が沸いてきます。

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今回の展覧会では28年ぶりに伝説のバー「BAR ROZE CHU」が再現され、本物のローズさんに会う事が出来ました!!62歳のおじさまとは思えない可愛らしさで、丁寧にお話してくださり、もう感動でした。「東京から来たの?アンッ!嬉しいッ!」って微笑まれると、もう胸がキュンってなってしまって…。無理して行ってよかったです。会期中、実は毎週末いらしていたそうで、榎氏の熱意にまたまた感動… そしてもっと早く訪れていればよかったと軽く後悔でした。


今後、まとまった作品集が出版されるそうですので、ご興味をお持ちの方は是非是非そちらをご覧頂けるとよいかと思います。「美術手帖」の2006年4月号などにも特集があるようです。



KPOキリンプラザ大阪 2006/2/11-4/16
http://www.kirin.co.jp/active/art/...

榎忠展「その男、榎忠」/ KPOキリンプラザ大阪

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プーク
  • 2006/04/17更新
  • 2006/04/17登録
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衣装、メーク、表情を変え 自動証明写真機で撮った、 400人分の澤田知子自身のみのセルフポートレート写真集。

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