舞台裏おもて
歌舞伎と文楽と能、そして狂言の舞台裏をわかりやすく写真で解説した本。本の中で占める写真の比重が高く、舞台裏写真集に解説という形なので、写真がたくさん載っていてかなりお得感ありです。
歌舞伎の場合、揚巻の着付け、床山さんの鬘の製作風景、「髪結新三」の重要な小道具であるカツオ。揚巻の着付けはわりかしいろんな解説書で見る気がするけど、他のものはこの写真集ではじめてみる。特にこの本購入の決め手となったのは、新三のカツオ。舞台上でカツオを捌く時に三段階に解体できます。すごい!
文楽は残念ながら舞台ではまだ一度も見たことがないのだけれど、人形に着物を自分で着付け、自分の扱いやすいように組み立てていく『人形拵え』の写真にはすっかり魅了されてしまいました。
能は、装束をつけた後、舞台に出る前に精神を統一する為の鏡ばりの控え室があることをはじめて知った。鏡に囲まれて精神統一って、かえって難しいのではないかとおもうが。この鏡部屋どこの能楽堂にもあるのかな?
まあ、ヴィジュアル中心なので、これら日本の伝統芸能に興味がない人も、パラパラとめくるだけで結構面白い本だと思う。
舞台裏を支える手仕事の世界。その技術と永年にわたる年月に裏打ちされた舞台裏の奥行きの深さは官能的ですらあります。
出版元はマール出版。前から気になっていた「新雛形ぽち袋」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/...を出してる会社。紋切り型を出しているエクスプランテとともに、注目です。
このキーワードはコレクションに選ばれています(1)
このキーワードはコミュニティに選ばれています(1)
コメント (12)
最新コメント5件
2006/04/28
祥 確かに眠くなってしまう気持ちは分かります(笑) ただ、これが嵌ると、ぴぃーーーんと張り詰めた、ともすると異界を垣間見る気配がたまらなく良いのですよね。精神統一のお話を伺うとより一層観に行きたくなります。蝋燭能も良さそう~。文楽は腹話術の人形のように口がカコカコ開くので恐かったのですが、今ならそれも乗り越えられそうな気がします。Rumeさんのおっしゃる口傍の釘だとか、遣い手や浄瑠璃語り、音楽や舞台の構造だとか時々触れる情報が本当に魅力的なので、ぜひ観に行きたい。ついでに今ハマってる落語も。
Rume 文楽のかしらは、劇場のものなんだそうですけど、人形の手足は人形遣いさんのものなんだそうです。ちゃんと、名前が書いてあるの。芝居中、手足に塗った胡粉が剥げてきちゃうから、塗りなおしたり。ホント年期が入ったフェチ文化ですなあ。最近、文楽見に行きたい熱が高まってきております。あと狂言の釣狐のお面は、牙がすごくて怖いけど可愛い。
ハイパー田舎人 狐の面、ワタシも好き!彫ってみたいけど、かなり大きい木から彫り出さなきゃならないから材料費で目をむきそう~(笑)
2006/04/30
Rume あ、お初は「曽根崎心中」だ。すいません。人形の櫛や小道具も、ただ寸法の縮尺どおり縮めるのではなく、舞台映えするよう微妙な縮尺で作ってるみたいです。文楽は一度も見たことがない私にも文楽のパートは楽しめました。
2007/07/09
Poughkeepsie 豊竹咲甫大夫が、TV番組で「文楽において『太夫』とは?」との問いに、面白い例えで答えていました。「大阪には饂飩屋がぎょうさんあるでしょ。文楽において、太夫はいわば『うどん』、三味線が『出汁』なんですよ。それでは、人形がなにかといえば『具』。「きつね」という人形で演れば『きつね饂飩』。昆布がのれば昆布饂飩。」「じゃ素饂飩は?」「素浄瑠璃といって、太夫と三味線だけで演るものがあります(笑)」
- すべてのコメント »
つながりキーワード (13)
今宵も歌舞伎へまいります
- (けこ)
帯にもある通り、還暦を過ぎてから歌舞伎にハマった筆者が素朴な疑問と素朴な感想を日綴った本。その素朴さゆえ、視点が今の私と似たようなところにあって面白い時もあれば、え?そん...
「鼓の家」
- (Poughkeepsie)
「家族5人全員が鼓を打つ一家がある」 最近遅ればせながら文楽にふれ、太棹の「音」に目覚めた。こんどは、この能楽の鼓や掛声の「リズムと音」にまいった。『音楽』だ。日本人の...
通し狂言「妹背山婦女庭訓」
- (Poughkeepsie)
旅先で偶然はまった阿波の「人形浄瑠璃」、こんなに情感あふれるものだなんて… この体験がなければ、地下鉄のこのポスターも目に飛び込ん来なかった。と思う。ましてや国立劇場に...
「衣裳・小道具で見る歌舞伎」展
- (Rume)
衣裳・小道具で見る歌舞伎展 10月24日(火)~11月5日(日) 日本橋三越本店 新館7階 催物会場 一般・大学生900円、高・中生700円、小学生以下無料 http://www.kabu...
関容子「花の脇役」
- (Rume)
風情豊かな物売りや、下町のおかみさん、家来、腰元、舞台の大詰めになると派手な殺陣を見せてくれる捕り手たち。歌舞伎の脇役の人たちは、楽屋の場所から三階さんと呼ばれている。歌舞伎以外の家から歌...
能のデザイン図典
- (いにしえ)
現存する世界最古・最長寿で日本最初の本格演劇の能の図典 豊富なカラー写真で紹介 見入ってしまうのはやはり能面、その静止した表象の造形に、いろいろに映し出される心の姿...
江戸の誘惑 / 神戸市立博物館
- (birochana)
ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」 2006.4.15.sat5.28.sun 神戸市立博物館 正直言って、市立博物館は宣伝の割にショボイ事が多い。 大物をよぶ力が無い...
歌舞伎チャンネル
- (いにしえ)
スカイパーフェクトTVの番組チャンネルです 種々様々な歌舞伎と能・狂言・文楽・落語・邦舞・邦楽等 古典だけでなく現代物も多数あって 役者・舞台装置・言い回し・衣装 ...
能「求塚」
- (ハイパー田舎人)
物語の舞台になった土地って 結構身の回りにあるもので、 能の演目にもなっている「求塚」というお話も とても良く知った場所であったのだった。 ■求塚ストーリー******...
文楽
- (あんどお)
玉男さんや蓑助さんの使わはるお人形もステキやけど、鶴澤清治さんの低音のきいた、ブルージーでソウルフルな三味線がすき!
人形浄瑠璃
- (涙腺子)
日本が世界に誇る総合芸術のひとつ。 近松門左衛門も初代成田屋・市川團十郎も、浄瑠璃によってその才能を開花させた。 「心中天網島」・「曽根崎心中」もいいけれど 荒事(...
新作能 紅天女
- (カオナシ)
国立能楽堂が初めて 漫画を原作として上演する 新作能。 美内すずえ監修のもと、 少女漫画「ガラスの仮面」に描かれた 劇中劇「紅天女」を脚本化した能で、 2006年2月の2...
「紋切り型」
- (Rume)
東京駅の大丸の本屋さんで見つけました。 紙を折りたたみ型紙をのせ紙をチョキチョキ 切り抜くと和の複雑な文様の切紙ができます。 (中国編もアリ) 雪之巻もいいけど、ウサギの切り紙がある ...



水も包めるふろしき ...
七十二候
歌舞伎会


