加爾基 精液 栗ノ花
「カルキ ザーメン クリノハナ」と読む。
レジで購入するのが躊躇われるアルバムタイトルだ。
売る気があるのか椎名林檎よ。
大正ロマンの香り漂う【椎名林檎】の最高傑作。
この3rdアルバムで林檎名義での作品は最後になるからか、彼女がやりたかった音楽を全て凝縮したような濃密な作品だ。
決して万人受けの作品ではない。前作「勝訴ストリップ」のメガヒットがなければ売れなかったのではないか。世に出ることすらなかったかもしれない。コアなファンの間でさえ賛否両論を巻き起こした問題作でもある。
シンメトリーに配列されたタイトル。トータルタイム44分44秒。細かいところにまで彼女のこだわりを感じる。
今まで日本人の誰もがやらなかった音楽。しかし日本人にしかできない音楽。【加爾基 精液 栗ノ花】は完全に【和】の音楽世界だ。そして唯一無二の林檎世界だ。
私は椎名林檎の描く歌詞が大好きだ。知性と色気がある。そこにはまりこんでしまうと抜けられない麻薬のような世界観だ。
愛したひとは貴方だけ 善くも平気で濡れし此の色目よ
似合ふのは さう 興味本位な 金色の爪
そして燃ゆる頬今宵は果実色に
無言の意図か熟れゆく鎖骨のお皿
注いで 銘酒の内の取つて置きなら
だつて明日は如何生る身露知れず
果てはたつた一時先の未来
其れすら確かぢや無いもの 確かぢや無いでせう
『おこのみで』より
【究極の自己満足】椎名林檎の世界観が確立された名盤を是非堪能して欲しい。
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