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キュウジョウドウデショウ

『9条どうでしょう』

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2003年日本政府は「イラク人道復興支援特措法」を成立させ、海外の戦闘地域へ自衛隊を派兵した。これは憲法9条に違反する行為だとわたしは今でも思っている。

けれど法の解釈によっては「イラク人道復興支援特措法」も「イラク特措法に基づく対応措置に関する基本計画」も憲法に違反してはいないというなら、いちおうそういうことにしておこう。

現行の憲法9条の枠内で自衛隊を海外に送り活動させることができる。イラクのような戦闘地域に。しかも・・・。すでに、めちゃくちゃ言いたいことだらけだけだが、とりあえずは、そういうことにしておこう。

とすると、憲法9条を改正したがってる人たちはこれ以上のなにを求めているのだろう。もし自衛隊にいま与えている以上の活動の自由を認めてあげようとしているのだとしたら、それは、自衛隊を欧米的軍隊にしてしまうこと、日本を欧米的戦争をしでかす国に変容させてしまうということを意味している。

防衛はどうするんだ。だれが日本を守るんだと改憲派たちは言う。けれど、すでに自衛隊がある。そして、憲法9条は自衛のための軍備の保持を否定してはいない(もちろん憲法解釈に応じてさまざまな見解がある)。だったら、それでいいではないか。

基本的にそんなふうに考えてたわたしにとって、「戦後六十年続いた「護憲・改憲」の二元的スキームから逃れ出」ること、「護憲・改憲の二種類の「原理主義」のいずれにも回収されないような憲法論を書くこと」をめざしたとされる内田樹・町山智浩・小田嶋隆・平川克美 の四人の執筆者による『9条どうでしょう』は、

ほお、そういう考え方があったのですね、とか、ふう、そうかあ、とか、すごい、すごい(みょ)、とか、ふふふ、くくく、そう、そう、そうだよね、とか、ん、ん、そこなのよっわたしが言いたくて、けどうまく表現できなかったのは

とかいう本でした。

内田論考「憲法がこのままで何か問題でも」は、大人はすごいと思わせる迫力。たとえば、武力というものは「それは汚れたものであるから、決して使ってはいけない」という封印とともにあり、「封印されてある」ということのうちに「武」の本質がある。その原理において「戦争ができい軍隊」である自衛隊が莫大な国家予算を費やして近代的事力を備えることが可能なのは、憲法九条の「重し」が利いているからで、憲法九条という「封印」が自衛隊に「武の正当性を」を保証しているのだという。これだけでもすごい。そしてどんどんすごくなる。

町山論考「改憲したら僕と一緒に兵隊になろう」の 国民 と民族 は別だよっていう議論はすごく大事だとわたしは思った(とってもあたりまえのことなのに、思い間違いしてる人たちがあまりにも多すぎると思うから)。それから、自由の国 アメリカの基本的理念 ってのがどんなものなのかを教えてくれる具体例がたくさん挙げられてて、いろいろ学んだ。たとえば、アメリカ では 星条旗 を焼く行為を罰することが憲法違反だってことになってたり(すばらしい!)、それどころか政府に逆らう権利さえ保証してるんだって(すごい!)。つまり「国を愛する義務より国に逆らう権利を」優先させてるわけで、日本とは正反対だね。イラク戦争 反対のデモのときなんかも、 星条旗 をぱたぱたやりながら、 国歌 を歌って 反戦 を訴えてるなんてのを聞くと、うらやましくなる(わたし個人は日の丸をパタパタさせながら反戦デモに参加ってのはちょっと考えがたいから)。

「普通の国の寂しい夢ーー理想と現実が交錯した二十年の意味」において平川は、「わたしは、現行の憲法は何が何でも総体として変えてはならないと主張する護憲派ではない。いや、たとえ一字一句同じ憲法であったとしても、日本人はもう一度、憲法というものを自ら選び直す必要があると思っている。(中略)しかし、この間の改憲の議論を見ていて、「彼ら」には憲法を変えていただきたくないと思うのである。」と述べ、その「彼ら」とは「「現実」というものは、自分たちが作り出すものに他ならないという認識」を欠くものたちのことであり、それとは反対に「「現実」に責任をとるということは、「現実」に忠実であることではなく、「現実」を書き換えるために何をすべきであるのかと考え続けることである。そのように考える言葉を信頼すると言うことである」と続ける。この主張に激しく同意するわたしである。

小田嶋論考「三十六計、九条に如かず」。サッカーはたしかに危険かもしれないです。はい。

「ーー園遊会には、日産のカルロス・ゴーン社長や将棋永世聖で東京都教育委員の米長邦雄さんも招かれ、米長さんが陛下に「日本中の学校で国旗を掲げ、国家を斉唱させることが仕事です」と話し、陛下が「やはり、強制でないことが望ましいですね」と応じられる場面もあった。ーー(「読売新聞」2002年十月二十九日朝刊)」

【内容】
まえがきにかえて 「虎の尾アフォーダンス」と「脱臼性の言葉」
憲法がこのままで何か問題でも   内田樹
改憲したら僕と一緒に兵隊になろう 町山智浩
三十六計、九条に如かず    小田嶋隆
普通の国の寂しい夢ーー理想と現実が交錯した二十年の意味  平川克美

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/...


『9条どうでしょう』

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Lucy
詳細情報
  • 毎日新聞社(2006年3月)
  • 『9条どうでしょう』
  • 内田樹・小田嶋隆・平川克美・町山智浩 著
  • 2006/05/21更新
  • 2006/05/21登録
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コメント (4)

2006/07/02

oyaoya(Nicola♪) 仮想敵国に惑わされないようにしょう、同感です。「特攻隊」の生き残りである信太さんも、「ソ連邦崩壊の次は北朝鮮だ、フセインだ」と仮想敵国をつくるそうです。

2006/07/06

Lucy ありがとうございます。リンクして下さったKW(「最後の特攻隊員:二度目の遺書」)のなかの言葉《軍隊は、国を守るために存在するのではない。ましてや国民を絶対に守らない。自分たち(と死の商人)の利害を守るため、そして軍隊そのものを守るために「うそ」と「ごまかし」を言う。》これこそが真実にちがいないと思いました。

2006/07/07

oyaoya(Nicola♪) 共に、自分の場所でがんばりましょう。

2006/07/09

Lucy はい。

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  • 翻訳blog | Tracked: 09.11.8 2:28 pm

日本国憲法第9条   日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、

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