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モン ナツメソウセキ

門:夏目漱石

前半は、宗助と御米夫婦の、幸福な日常が展開。日常は危ういほどに脆い基盤の上に成り立っていて、何か起こりそうな負の予感。

かつて父の遺産相続を叔父の意に任せ、今、叔父の死により、弟小六の学費を打ち切られても積極的解決に乗り出すでもなく、妥協しつくしたように生きる。(それは何故だろうか、という興味をひくところでもあるのかな。)

後半に入り、親友の安井を裏切り、その妻であった御米と結ばれた宗助の負い目が明らかになる。宗助があのような生き方を選んだのだ理由が知れる。

そんな彼が思いがけず耳にした安井の消息に驚き、心の平安が脅かされる。そこで、救いを求めて禅寺を尋ねる。・・・が、彼の本質がそれ程度でかわるはずもなく、彼は相変わらず不安を飼い続け、しかしそれを認めず逃げる日々に戻る。

夏目漱石は、第三者視点で物語をすべてすすめているが、その呼称が場面場面によって様々である。
例えば「宗助」と彼を称すこともあれば、「夫」と称す事もあるし、「兄」(小六にとって)と称す事もあり、第三者を超えて、読者が物語りにのめりこめるように出来ている。

宗助のエゴ、優しさ、傷つくことへの恐れ、虚栄心、人間ならば誰でも持ち合わせている愚を、日常の何気ない動作・風景にじくりじくり描写されていて、最後まで通して読むと、いつのまにか私の中に「宗助」という男の、リアルな「人間の人生」が息づいている。

特に思った事は、「門」というタイトルの絶妙な事である。

>これに似た不安はこれから先何度でも、色々な程度において、繰り返されなければ済まないような虫の知らせがどこかにあった。それを繰り返させるのは天の事であった。それを逃げて回るのは宗助の事であった。

門:夏目漱石

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笛子画像 投稿者:
笛子

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  • (Gotzh)

この門というタイトルは、禅の門なのだろう。 宗助のソウは、宗教のソウ。 読みながら、主人公を自分になぞらえる。”あるとおもいます。” 自分で解決できないとき、すがりたいも...

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