かぶきのこ なかむらしどうといういきかた
歌舞伎の童 中村獅童という生き方
彼には継ぐべき名跡がない。
名門の御曹司ながら、大役を与えられる事もない。
なぜなら、彼には庇護し指導し仕込んでくれる者が
不在だから。
世襲と格式のあの世界では、呼吸のように
歌舞伎の水で洗われ、仕込まれて育つ事が必要だから。
獅童の同級生が、市川染五郎と聞いたら驚くだろう。
家の格式に差があるわけではなく、後ろ盾のあるなしが
主役と端役の開きになってくる世界なのだ。
映画「ピンポン」で彼を知ったんだけど、
萬屋錦之助に似た顔で、金髪で派手で目立ちたがり、
調子こいてるかと思うと、極端に繊細な彼は、
不思議で印象深かった。
御曹司の家業に反発してのやんちゃかと舐めていた
けれど、とんでもない!
崖っぷちの獅童が大博打を打ったのが「ピンポン」
外堀から埋めて行くしか道がなかったのだ。
芸能界での名声だけで歌舞伎に入れるわけではない。
そんな甘いことを彼は考えているわけではない。
後輩に教えを請うことすらいとわない獅童は、
本当にとことん本気なのだ。
惚れた歌舞伎に振り向いて貰うために賭けてる。
筆者は決して文章力があって巧い方では無いと思う。
ありきたりな書き方で、、簡単に読み終えてしまう
本と言えないこともない。で、本としての評価は
ちょっと「う~ん?」な所がありますが、
会津さんが入れ込んだ気持ちに動かされてしまう、
涙が誘われ、もうちょっと努力しようかと
自分らしくない前向きな心持ちにさせられてしまう
妙な力がある一冊だったなと思う。
読んでみて、力の沸いてくる一冊にはなると思う。
- 2006/07/18登録
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