雪の降る夜
遅い夕ごはんを食べて、店の外にでたら雪が降ってた。 はたはたと、傘に貼りつくぼたん雪。 ビルの広告の光を受けて、渦巻いている。 うわー。 ぜんぶきれいに見える。 歩く人みんな。 渋滞の車。 建物も、嫌いな看板も。 ぜんぶぜんぶきれいに見える。 いつもは気がつかない、見てないところがたくさん見えた。 いつも、片方の目だけで見てるのかもな。 雪が降って、やっと両方の目で見れるようになるのかな。 寒い中、しばらくぼーっと考えた。
遅い夕ごはんを食べて、店の外にでたら雪が降ってた。 はたはたと、傘に貼りつくぼたん雪。 ビルの広告の光を受けて、渦巻いている。 うわー。 ぜんぶきれいに見える。 歩く人みんな。 渋滞の車。 建物も、嫌いな看板も。 ぜんぶぜんぶきれいに見える。 いつもは気がつかない、見てないところがたくさん見えた。 いつも、片方の目だけで見てるのかもな。 雪が降って、やっと両方の目で見れるようになるのかな。 寒い中、しばらくぼーっと考えた。
あ、と思い立って鎌倉に出かけた。 報国寺で抹茶を飲んで、竹の庭を歩いた。 水の音に混じって、時折訪れる人の声が聞こえてくる。 あれはなんとか梅だな、とか、ここにくるのは10年ぶりよー、とか言う声を聴きながら、じっとしてた。 立派な竹に、たくさんの名前が彫り付けられている。 たくさんの、ここに来たという印。 若いカップルの名前、男の子や女の子の名前。 新しい傷は、ハングル文字で彫られていた。 いつもだったら面倒くさい奴等だと心から思うんだけど、 こ...
浅草寺にお参り。 帰り道にアンヂェラスへ。 コーヒーとバタークリームのケーキ。 隣の席の、薔薇のセーターを着た年配の女性。 日曜日の昼すぎ。混んでいたけれど土地柄なのか、なんなのか、妙に落ち着いた雰囲気の中でコーヒーを飲む。背の高い、すこし枯れた可愛らしい声を持つウェイトレスがてきぱき、にこやかに働いていた。 こんな喫茶店が家の近くにあったら、毎日通うのに。 アンヂェラスと近江屋が近くにあったら、幸せだろうなあ。 浅草寺で金色の鈴を買った。 幸せ...
友人のこども。 2才の男の子。 頬が紅くて、友人のことを「おかちゃん」と呼ぶ。 遠くから、彼のことをぼんやり見ていたら。 生まれて初めて、こどもというものはすばらしいと思ってしまった。 なんて、輝ける存在なんだろう。 純粋で、光しかない存在。 あいつら、ほんとにすげえ。 何があったって、あの光のために私たちは繁殖し続けるのだろう。 これから何があたって。 こどもを生む意味が、やっとわかった気がするけど、・・・まだいらないな。
最近、ほんとうによく泣く。 理由もなく、ただ泣く。 今日は夕暮れの車でジェフ・バックリィを聴きながら、その声にごうごう泣いた。感情だけが独り歩きして、頭の中は渇いている。しゃくりあげながらぽつりぽつり、久しくあっていない友人ことを思ったり、ヒルサイドでパンを買おうと考えたりした。 こういう泣き方は、気持ちいい。 空は、すみれ色。