瀬尾育生『戦争詩論1910-1945』
あの戦争の時代に、文人たちがみな反戦の作品を作ったわけでは勿論ないし、みなが沈黙をしていたわけでもない。少なくない文人たちが、戦争を肯定し、それを推進しようとする作品を書いた。勿論、それがすべて本意で書かれていたというわけでもあるまい。ある意味では時代に迎合しつつ、あるいは時代に強制されつつ、それを書いた部分があったはずだ。だが逆に言えばそれがすべてと言い切るのにも語弊があるはずだ。あの戦争を肯定しようというメンタリティもまたあったことを我々は...
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主な受賞歴 + 各年の発表原稿
●著書
『現代の俳人101』(金子兜太編・共著、新書館) / 『メキシコ料理店』(中沢けい解説、角川書店)
●派生ブログ
・ケータイ写真日記
・季語カタログ
●関連サイト
兜太ワールド(金子兜太) / 豆畑の友(中沢けい) / 豆の木 / 週刊俳句
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あの戦争の時代に、文人たちがみな反戦の作品を作ったわけでは勿論ないし、みなが沈黙をしていたわけでもない。少なくない文人たちが、戦争を肯定し、それを推進しようとする作品を書いた。勿論、それがすべて本意で書かれていたというわけでもあるまい。ある意味では時代に迎合しつつ、あるいは時代に強制されつつ、それを書いた部分があったはずだ。だが逆に言えばそれがすべてと言い切るのにも語弊があるはずだ。あの戦争を肯定しようというメンタリティもまたあったことを我々は...
ネット業界の旬なバズワードのひとつとして「AR(拡張現実)」がある。「クラウド・コンピューティング」などもそのような言葉のひとつだが、「クラウド・コンピューティング」よりもしっかりとした実体があり、そして何よりネット進化の方向性をきちんと指し示す言葉になっていると思う。さらに言えば(この点は大切なことだと思うのだが)、何か〝夢を与える力〟のようなものがこの言葉もしくはこの概念にはあると思う。ネット関係の用語に関して言うと、このような〝夢を与える...
この巻に収録されているものでは、『わが戦後俳句史』は岩波新書版で読んでいたが、その他のものは初めて読んだ。 時代のせいもあるのだと思うのだが、昭和二十年代・三十年代に書かれた文章は、妙に難渋な書き方になっていて、どうにも読みにくい。時代がその難渋さを当然としたという部分もあるのだろうが、最近の文章に見られる、あの名調子の語り口調をそのまま文字に写したような平易さと比べると、ややそのギャップに戸惑う。 その難渋さにも繋がるのだが、さっと一読し...
俳句評論というのはこれまでいろいろ読んできたけれど、これほど洞察に満ちてしかも理路整然としている本はかなり稀有だと思う。評論・批評というとカタカナ名前の人たちによるややこしい理論をやたらに散りばめて、それで足れりとするような物は世の中に数多い。別にそのような引用がいかんとは思わないし、逆にそういう物の存在を知らずに理論的な文章を書くのもそれはそれでやはり困ったものだという気はする。ただし、結局外部の理論の当てはめに過ぎず、そこに実作に根ざした説...